続く暴力

 続く暴力

双方の市民には平和運動や交流活動、イスラエルでの徴兵拒否や予備役兵の赴任拒否などの運動がある。パレスチナ自治政府は和平を進めることを公式方針としているが、武力の弱さをおぎなうためとしてテロ戦略を採用する武装組織も存在し、若者や女性を頻繁に自爆テロ攻撃に使っている。

一方で、イスラエル政府も占領中のヨルダン川西岸地区に入植者を送り込み、一般市民を不法な領土拡張政策に利用している。イスラエル人の入植者達がパレスチナ人住民のオリーブ畑に放火した後、畑を耕して自分たちの土地として既成事実化している。またパレスチナ人住民はイスラエル軍も放火に加担していると証言している。

最近ではパレスチナ人の自爆テロ(Suicide bombing,すなわち単に自爆(攻撃)のことだが、日本では「自爆テロ」と訳されることが多い)は、イスラエル側が建設した分離壁(下記参照)によって困難になっており、パレスチナの各武装組織はカッサムロケットによる砲撃に重点を移しつつある。その結果イスラエルの民間人に多数の犠牲者がでている。これに対しイスラエル側は戦闘ヘリコプターによる爆撃、ブルドーザーによる住居破壊(抵抗する住民を轢き殺す事件も多数起きており、「人間の盾」としてパレスチナ入りしたアメリカ人のレイチェル・コリーも轢き殺された一人である。なお、イスラエル軍のブルドーザーは、米国キャタピラー社の特注品である)、戦車による砲撃、銃撃などでパレスチナを攻撃しており、子供などを含んだ多数のパレスチナ市民が犠牲になっている。イスラエル軍の攻撃は、農地や発電所などのインフラにもほぼ無差別に及んでいる。

イスラエル支配下のパレスチナ人地区では、住居の建設はイスラエルの許可が必要だが、イスラエルの市民団体「ピース・ナウ」によれば、申請の94%が却下される[3]。特に、イスラエルが行政・治安共に実権を握るC地区では、2008年2月現在、パレスチナ人の住居は、自分の土地であっても過去10年間1軒も許可されていない。住居がなければ生活できないので、やむなく無許可で家を建てるが、イスラエルは無許可を理由に住居を破壊するのである。イスラエルは、こうした「無許可」の建物の1/3に破壊命令を出している。

また、2002年4月にイスラエル軍のジェニン地区侵攻でパレスチナ人の虐殺が行われたとパレスチナが主張したが、イスラエルはそれを否定し、国連の査察受け入れを拒否して国連査察団が現地に入ることなく解体してしまうなど、イスラエルは国連や第3国からの介入を基本的に拒否している。